自然との一体感を感じる瞬間。
ダイビングでは「安全停止」と言って、必ず海から上がる前に-5mぐらいのところで一旦停止して、しばらくその場に留まらなければならない。
ダイビング中に体内に溜め込んだ窒素を抜くためだ。
この「安全停止」、魚影が濃く、ゆっくり水底で遊べるような浅い場所で行うのなら良いのだが、何も無い青一色の中層で行う場合は地獄だ。
-5mの水深をキープしながら退屈と戦い、ただ時間が過ぎるのをひたすら待ち続ける。
一湊の「漁礁」と呼ばれるダイビングポイントでは水面下-5mぐらいのところにツバメウオという魚の群がりが見られる。
時間によってその数に増減があるのだが、最大で200-300匹の群れとなる事もある。
必ずこの漁礁の上層-5mぐらいの水深で群れ、あまり動くことなく海の揺れや流れに身を任し、皆同じ方向を向いたままじっとしている。
なのでこのポイントでは、退屈な「安全停止」中も僕らを飽きさせることなく楽しませてくれる。
ツバメウオたちにはあまり警戒心がないので、近寄っても逃げることなく、ひたすら一定方向を向きながら佇み続ける。
僕も同じ方向を向いてその群れの中に加わってみた。
ツバメウオたちと同じ方向を向きながらただボーと水中に浮いている時の自然との一体感や気持ち良さは言葉や文章に表すのは難しい。。。
Leave a Reply