屋久島 くろしお彩時記

PHOTO & ESSEY

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「屋久島くろしお彩時記 – The all four seasons of Yakushima Is.」にようこそ!

日本の鹿児島にある屋久島という島でダイビングガイドをしながら、日々、屋久島の海と生き物を観察し、撮影しています。
屋久島の海には強いこだわりを持っており、僕にとっての海は屋久島の海だけであり、撮影対象も屋久島の海と生き物だけです。
つまり、ここに掲載している写真のすべては屋久島で撮影されたものです。

僕は「写真を撮る」という行為は「被写体のことを良く知る」という事に他ならないと思っており、野生動物の写真やネイチャーフォトというものは必ず長期に渡る観察を伴うものだと考えています。
「観察なくして撮影なし」
それが僕の水中写真に対するポリシーです。

僕は四季を通して1つのフィールドだけを集中的に、深く見ていくことで、地球全体のシステムや生態系のつながり、そして進化のメカニズムなどを屋久島の自然から理解できると考えており、森羅万象の本質に少しでも近づく最短ルートだと思っています。
そのような目的のためには、ここ屋久島は最高のフィールドだと思っています。

当然、毎日同じ海を潜っていても、大きな刺激がいつもあるわけではありません。
屋久島はクジラやイルカのような大型動物や世界的に希少な生き物がいるわけではないし、マスコミが飛びつきそうなセンセーショナルかつスケールの大きな繁殖行動なども見られません。
でも、そこがいいんです。。。
僕は決して、自然に対して、海に対して、「刺激」や「非日常性」を求めているわけではないから。
むしろ、眼の前にある日常的なありふれた自然にだって十分、一生かかっても解明できない量の不思議さや感動は潜んでおり、これらは僕の中でますます膨れ上がっています。

「sense of wonder(不思議さに目を見張る感性)」は大人になるに連れて失われていきます。
大人になればなるほど、大型動物の行動や刺激的な自然の光景、非日常的な出来事にしか感動を抱かなくなり、日常的なことには感動できなくなってくる。
このレイチェル・カーソンの言う「sense of wonder」というのは日常的なものに対する”不思議さに目を見張る感性”の事だと思っています。
僕はこれを大切にしたいし、いつまでも持っていたい。

この僕の大切なフィールドである屋久島の海と愛すべきそこで生きる生き物たちを、写真を通して、世界中に紹介したいと思いこのページを作りました。
1枚の写真から屋久島の海の豊かさ、面白さ、ユニーク性を知ってもらえたら、この上ない喜びです。。。