自然を自然のままに残すために
「一湊タンク下」と呼ばれるダイビングポイントは-10mぐらいまで降りると真っ白い砂地となる。
この砂地の泥化がこの数年間で、著しく進んでいる。
それまで絶対に見られなかった砂泥底に多いヤツシハゼの仲間が沢山見られるようになったかと思えば、とうとう泥環境の代表的な魚であるインドアカタチまでもが出現してしまった。
ダイビングポイントの泥化が進んでいる!というとそこに流れ込む一湊川上流の開発の影響などを疑い、すぐに環境問題と結び付けたくなるのだが、幸運な事にこの川の上流ではそのような事実はない。
ではなぜ泥が溜まってきたのだろうか?
主な原因のひとつはここ数年、このポイントが大きく時化ることがないからではないかと考えている。
もともとこのポイントの最奥部は隣接する漁港の堤防の影響もあってか、静かな入り江のようになっており、一湊川からの砂や泥が溜まりやすい。
しかし、これまでは適度な時化が水中を掻き回し、溜まった泥を吹き飛ばしていたと思われる。
ところが、ここ最近は台風もなかなか直撃してくれないので、大きく海が荒れ、水中を掻き回すこともないので、泥が溜まったまま吹き飛ばされず残り、堆積していくのではないだろうか?
ある程度の大時化は自然を自然のままに残すためには必要なことなのだ。
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